東海地方風の壺形土器(長平台)

更新日:2022年04月18日

東海地方風の壺形土器(とうかいちほうふうのつぼがたどき)

ジグザグ線が描かれている茶色で丸みを帯びた壺形の土器の写真

出土地

長平台遺跡(ちょうべいだい)

遺跡所在地

惣社(そうじゃ)

遺構

289号方形墳墓

時代

弥生時代終末期

解説

 方形墳墓の周溝から出土した状態の良い壺形土器です。この時代、地元では一般的に、横に回転させた縄文で飾ることが多いのですが、この壺は櫛状工具による刺突や赤彩などによって文様が描かれています。
 このような工具や文様構成は、東海地方西部、今の愛知県・岐阜県あたりの特徴で、パレススタイルと呼ばれています。
 この壺の最大の特徴は、パレススタイルが採り入れられているにもかかわらず、地元の土器と同じ土でつくられていることです。つまり、東海地方のデザインを模倣した地元産の壺なのです。
 墓に供える土器にこのような現象があらわれる背景には、いったい何があったのでしょうか。古墳出現を考えるうえで興味深い資料のひとつです。

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