市原市埋蔵文化財調査センターの仕事 発掘調査
−発掘調査−

1.確認調査
本格的な発掘を始める前に、調査が必要な範囲を決めるための予備的な調査をします。トレンチとよばれる調査用の穴を掘り下げているところです。

2.表土はぎ
確認調査で想定できた遺構の分布する範囲を、全体的に掘り下げます。機械で掘り下げるのは、確認調査で、遺跡に関係がないとわかっているところだけです。

3.遺構検出
むかしの人が生活した跡の掘り込まれている面を、鋤簾(じょれん)で平らに削ります。
すると、周りの土と色が違っている部分がはっきりします。これが地面と違う土で埋まった遺構(いこう)です。
市原市内の遺跡では、一面遺構だらけというところもあります。

4.遺構の調査
竪穴住居跡とよばれる昔の家の跡などを調査しているところです。十字形に土を残しているのは、遺構のなかに堆積した土を観察するためのものです。

5.遺物の出土
土器や石器をはじめとした「遺物」が出てきます。どの場所から出てきたのか、図面や写真に記録してから取り上げます。

6.掘り上がり
住居跡の床が見えてきました。もうすぐ掘り上がりです。
竪穴の床にある黒い部分は柱穴です。
ところどころにある赤いものは、焼けた土です。竪穴住居が使われなくなるときに、何かを燃やしたために一緒に焼けたようです。

7.図面作成
埋まった土を掘り上げると、次はその遺構が埋まった様子や遺物の出土状況、かたち・標高などを記録します。
正確にとられた図面は、発掘が終わった後で、その遺跡について考える大事なヒントになります。

8.写真撮影
図面の他に、写真もたくさん撮ります。百聞は一見にしかず、と言うとおり、図面や文章では伝えられない情報を記録するわけです。
遺跡全体を撮影するときは、ラジコンヘリにカメラをのせます(昔は本物の飛行機やヘリコプターを飛ばしたこともありました)。
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更新日:2022年04月18日