市原市埋蔵文化財調査センターの仕事 発掘調査

更新日:2022年04月18日

−発掘調査−

土にきれいな長方形で彫られた穴がある画像に遺構と書かれた写真

1.確認調査

 本格的な発掘を始める前に、調査が必要な範囲を決めるための予備的な調査をします。トレンチとよばれる調査用の穴を掘り下げているところです。

土の上に2人がしゃがみ込みその脇でショベルカーが土を掘っている写真

2.表土はぎ

 確認調査で想定できた遺構の分布する範囲を、全体的に掘り下げます。機械で掘り下げるのは、確認調査で、遺跡に関係がないとわかっているところだけです。

土が田んぼん田の字に彫られた穴の奥でじょれんを使っている人がたくさん写っている写真

3.遺構検出

 むかしの人が生活した跡の掘り込まれている面を、鋤簾(じょれん)で平らに削ります。
 すると、周りの土と色が違っている部分がはっきりします。これが地面と違う土で埋まった遺構(いこう)です。
 市原市内の遺跡では、一面遺構だらけというところもあります。

土を四角や田の字に穴を掘り、その穴の中で調査をしている人がたくさん写っている写真

4.遺構の調査

 竪穴住居跡とよばれる昔の家の跡などを調査しているところです。十字形に土を残しているのは、遺構のなかに堆積した土を観察するためのものです。

四角く掘った穴の中に壺のような形の石器が置いてある写真

5.遺物の出土

 土器や石器をはじめとした「遺物」が出てきます。どの場所から出てきたのか、図面や写真に記録してから取り上げます。

腰の高さ位深く掘った田の字の穴の中に小さな赤い点がいくつか見える写真

6.掘り上がり

 住居跡の床が見えてきました。もうすぐ掘り上がりです。
 竪穴の床にある黒い部分は柱穴です。
 ところどころにある赤いものは、焼けた土です。竪穴住居が使われなくなるときに、何かを燃やしたために一緒に焼けたようです。

大きく長方形に彫られた穴にさらに無造作にいくつか穴があり、その近くで測定している人たちの写真

7.図面作成

 埋まった土を掘り上げると、次はその遺構が埋まった様子や遺物の出土状況、かたち・標高などを記録します。
 正確にとられた図面は、発掘が終わった後で、その遺跡について考える大事なヒントになります。

道路の脇に三角州のように彫られた土の部分を高い場所から撮影した写真

8.写真撮影

 図面の他に、写真もたくさん撮ります。百聞は一見にしかず、と言うとおり、図面や文章では伝えられない情報を記録するわけです。
 遺跡全体を撮影するときは、ラジコンヘリにカメラをのせます(昔は本物の飛行機やヘリコプターを飛ばしたこともありました)。

この記事に関するお問い合わせ先

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