動物形土製品(西広貝塚)
動物形土製品(どうぶつがたどせいひん)

出土地
西広貝塚(さいひろかいづか)
遺跡所在地
国分寺台・西広(こくぶんじだい・さいひろ)
時代
縄文時代後期~晩期
解説
動物をかたどった土製品は、縄文時代中期初頭(約5,000年前)の事例がありますが、後期~晩期に多く作られました。全国で数十例あるなかで、市原市内では西広貝塚で3点、能満上小貝塚で3点、菊間手永貝塚で1点出土しており、とても多いと言えます。この時期、下総台地や房総丘陵は優秀な狩場となっていましたから、狩りの成功を祈る儀礼が発達したのでしょう。
写真の資料は右上のでっぱりが尾の表現で、裏側には短い脚がついています。獣であることはわかりますが、種類を特定するのは困難です。動物形土製品は、このように種が特定できないものも多いのですが、イノシシが中心であることは間違いないようです。一方で、イノシシとともに主な狩の対象であったシカの事例はみられません。弥生時代にシカの造形が多いのとは対照的です。
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更新日:2022年04月18日