ここまでわかった市原の遺跡 西広貝塚展1_4
西広貝塚展1
第7次調査(1986年・1987年) 東側平端面貝層を主体とする調査

7次調査時空撮(1986年調査開始当初撮影)
この調査は東側に展開する平坦面貝層が対象だった。西広貝塚最後の調査であり、周囲はすでに宅地化が進む。調査はこの後、1年半続いた。

7次調査の対象となった東側平坦面貝層は、厚さは最大50センチメートルと西側斜面部よりはずっと薄かったが、その範囲は南北60メートルと広大だった。

7次調査の貝層調査のようす。調査は4メートル四方のマスごとに進めたが、最初にまずその一部を掘って、貝層の堆積状態を確認していた。

調査途中に行われた遺跡見学会のようす
真夏にもかかわらず、大勢の人びとが見学におとずれた。

貝層を袋詰めしているようす
7次調査でも、発掘した貝層は全て持ち帰る方法がとられた。

東側平坦面貝層では、貝層の下部からかなりまとまって土器がみつかり、そのようすは、西側斜面の貝層とはかなり異なっていた。

貝層下からみつかった竪穴住居跡
いずれも後期前葉・堀之内1式のもの。画面右が出入り口方向で、外側に深い穴をもつ。

貝層下からみつかった埋葬人骨
手足を伸ばした「伸展葬」と呼ばれる埋葬方法。7次調査では、1次調査から続く墓域がみつかった。

後期前葉・堀之内1式の竪穴住居跡からみつかった子供の埋葬骨
出生前後のものだという。骨の保存状態は極めて良好だった。

7次調査でみつかったクジラの頚椎骨
かなり大型のクジラのものだ。

竪穴住居に堆積していた貝層中からみつかったムシロ状の編み物
炭化していたが、よく見るとタテ・ヨコに編み込みがある。

7次調査でみつかった後期前葉・堀之内1式の竪穴住居跡
内部に貝層が厚く堆積していた。この一部をホールに展示している。
この記事に関するお問い合わせ先
市原市埋蔵文化財調査センター
〒290-0011 千葉県市原市能満1489番地
電話:0436-41-9000
ファックス:0436-42-0133
メール:bunkazai-center@city.ichihara.lg.jp
休所日:土曜日・日曜日・祝日
更新日:2022年04月18日