押沼遺跡(縄文)

更新日:2022年04月18日

縄文時代早期

押沼遺跡 おしぬま

猪が木々に囲まれた草むらで草を食べている様子の写真

 押沼遺跡は、ちはら台のニュータウン建設計画によって32万平方メートルに及ぶ広範囲の発掘調査がなされました。その結果、旧石器・縄文・古墳・平安・中近世と各時代の複合遺跡が姿をあらわしました。
 なかでも縄文時代早期に使われたとみられる陥穴(落し穴)が344基みつかったことは特筆すべきことでしょう。陥穴は、平面形が円形から長楕円形の深い穴で、獣を落として捕るための穴と思われますが、なかには深さ3メートルを超えるものもありました。谷に向かって斜面となっていく台地の縁部分に計画的に配列された様子がよくわかります。
 周囲には住居跡など集落めいた場所もなく、縄文時代早期に特徴的な遺構で「炉穴」と呼ばれる屋外の炉の跡も7基と少数しかみつかりませんでした。ここは良好な狩猟の場だったのでしょう。

『千原台ニュータウンIX-市原市押沼第1遺跡・第2遺跡(上層)-』千葉県文化財センター 2003年

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