I'Museum先どり歴史博物館

更新日:2022年04月18日

市原歴史物館で展示を予定する資料の一部を、令和2年度・3年度に市原市役所第1庁舎1階エントランスホールで公開していました。そのときの展示の様子を紹介します。

「広報いちはら」に掲載中の「I'Museum 先どり歴史博物館」の掲載は続きます。

第12回 今年秋開館、歴史体験館でできる「貝輪」づくり

市原歴史博物館は、今年秋の開館に向けて現在準備を進めています。今回は、秋開館予定の市原歴史博物館の隣に同時オープン予定の歴史博物館に関する展示です。この歴史博物館では、さまざまな体験活動ができます。その中の一つである「貝輪」づくりの紹介をします。

展示期間

令和4年2月7日(月曜日)から令和4年4月1日(金曜日)まで

展示資料

歴史体験館でできる「貝輪」づくりの紹介

展示資料の概要

今年秋開館予定の歴史体験館では、さまざまなものづくり体験ができます。その一つである「貝輪」づくりの紹介です。市内にある縄文時代の貝塚から見つかった「遺物」をヒントに、材料や道具、作り方などについて研究し、これらの結果を学習教材としてまとめたものです。市原に生きた先人の知恵と工夫を、楽しみながら学びましょう。

ショーケースの中に歴史博物館の体験講座「貝輪」づくりに使用される石のハンマーや砥石などの道具などが並んで展示されている写真

第11回 3Dプリンターを活用した「触れる展示物」

(仮称)市原歴史博物館は、令和4年秋の開館に向けて準備を進めています。今回は、千葉大学と連携して行っている3Dプリンターを活用した造形物について紹介します。これらは、博物館開館後には「触れる展示物」として、展示します。また、学生の皆さんと一緒に3Dデータを活用したミュージアムグッズの開発を進めています。

展示期間

令和3年12月6日(月曜日)から令和4年2月4日(金曜日)まで

展示資料

内各遺跡から出土した遺物、市内の有形文化財等の3Dプリンター造形物

展示資料の概要

(仮称)市原歴史博物館では、展示のバリアフリーを目指し、千葉大学大学院工学研究院デザイン文化計画研究室(植田憲教授)と協働で文化財の3次元測定を行い、各時代を代表する文化財の「触れる展示物」製作や、「ミュージアムグッズ」への展開について、学生の皆さんと一緒に検討を進めています。3D技術により製作した文化財のレプリカや、ミュージアムグッズに展開し得る様々な造形物を紹介します。

遺物や造形物などが並んでいるショーケースを右斜めから撮影した写真
ショーケースの中に壺や人の形をした遺物や造形物などが展示されている写真

第10回 祇園原貝塚で出土した縄文土器

展示期間

令和3年9月27日(月曜日)から令和3年12月3日(金曜日)まで

展示資料

祇園原貝塚遺跡出土の縄文土器

展示資料の概要

 今回は、今年3月に市原市指定史跡となった祇園原貝塚出土の縄文土器です。 この祇園原貝塚が最も繁栄したのは、今から3,800年頃前、縄文時代後期の前半のことです。中央広場を取り巻くように、いくつもの竪穴住居がつくられ、ここを拠点に海や森を舞台にした生活が営まれました。

 10月2日(土曜日)からは12月5日(日曜日)まで千葉市立加曽利博物館にて、「千葉県の縄文時代研究を彩った遺跡~祇園原貝塚展~」を行います。是非興味のある方はご覧ください。

(注意)9月25日(土曜日)には、開館プレイベント「最新科学が解明する縄文社会」と題して早稲田大学や東京大学等の共同研究者をお招きし、講演とシンポジウムのYouTubeライブ配信を行いました。見逃した方も、10月18日(月曜日)から講演の一部を市原歴史博物館【公式】I’Museumチャンネル(「市原歴史博物館」で検索してください)にてご覧ください。

ショーケースの中に3点の縄文土器が展示されている写真

祇園原貝塚で出土した土器を展示しています

第9回 3000年前の縄文ムラで行われた「火まつり」

展示期間

令和3年8月2日(月曜日)から令和3年9月24日(金曜日)まで

展示資料

祇園原貝塚遺跡出土の異形台付土器、香炉形(こうろがた)土器、釣手(つりて)土器

展示資料の概要

今回、展示するのは約3,500年前の縄文時代後期、ムラの中央広場近くにあった集会場とみられる大型建物跡内から見つかった土器です。床面に置かれるようにして出土し、付近からは焼土や焼けた獣骨なども見つかっていることから、夜通し行われた「火まつり」のような儀式があったことが想像できます。これらの土器はいずれも、深鉢や浅鉢など煮炊きや盛り付けに使った日常的なものとは、明らかに異なる形態のもので、「まつり」の際だけに使われたものだったのでしょう。8月18日(水曜日)には、この祇園原貝塚がかつてあったとされる国分寺台中央公園で、パラリンピックの採火式を行います。3,000年以上の時を超え、縄文の広場で当時の「火起こし」を再現します(なお、採火式は関係者のみで実施します)。

ショーケースの中に4点の形の違う土器が並んでいる写真

縄文時代後期の異形台付土器などを展示しています

ショーケースの両側に大きな解説資料が置かれている写真

解説資料や博物館の準備状況もあわせてご覧ください

第8回 幕末の名大関・小柳常吉〜「めんこ」の図柄にもなった市原出身の人気力士

展示期間

令和3年5月17日(月曜日)から令和3年7月30日(金曜日)まで

展示資料

人気力士の泥めんこ、祇園原貝塚遺跡出土の泥めんこ、姉崎妙経寺遺跡出土の土人形など

展示資料の概要

地方相撲がさかんに行われた幕末、ここで鳴らした猛者たちが江戸に集結し、角界をけん引しました。中でも市原出身の小柳常吉(こやなぎつねきち)は、大関として、一時代を築きました。展示では、「泥めんこ」を紹介しています。「泥めんこ」は、直径2〜3センチの素焼きの粘土製品で、現代の「紙めんこ」に通じる遊び方をされた道具です。この「泥めんこ」には当時の風俗や文化に関するものが描かれ、人気力士も図柄に描かれていることから、小柳の名前を見ることができます。他にも、市内の遺跡から出土した「土人形」や「泥めんこ」などを、多数展示しています。また、展示では「泥めんこ」づくりの工程も紹介しています。これは、これまで埋蔵文化財センターで体験講座として行っていたものです。来年秋オープンの歴史博物館の隣には、「歴史体験館」も同時オープンし、このようなものづくり体験も行う予定です。

ショーケースの中に人気力士の泥めんこや土人形などが展示されている写真

幕末の名大関・小柳の泥めんこなど、多数の市内出土品を展示

第7回 国分寺台にあった七千年前の縄文ムラ

展示期間

令和3年4月5日(月曜日)から令和3年5月14日(金曜日)まで

展示資料

天神台遺跡出土の縄文土器

展示資料の概要

国分寺台の南西端部、上下諏訪神社を取り巻く天神台遺跡では、今から約7000年前の縄文時代早期とそれから約1000年後の縄文時代前期のムラが見つかりました。今回展示している土器2点は、それぞれ縄文時代早期と前期のムラで使われていた土器です。早期の土器は貝殻による平行線、前期の土器は「縄による文様」が特徴的に表現されています。時期の違う両土器の文様に注目して見ていただければ幸いです。今回展示の土器を含め天神台遺跡出土遺物は、文化庁主催の「発掘された日本列島2021展」に東日本代表として6月から11月までの間、東京・北海道・群馬の博物館に出展します。

ショーケースの中に、2点の形の違う土器が展示されている写真

縄文時代早期(左)と前期(右)のムラで使われた土器