US-06 長栄寺

更新日:2026年05月15日

長栄寺

長栄寺本堂

内田地区の高台に位置する天台宗の寺院です。本尊の十一面観音菩薩立像は県指定文化財で、像内に記された墨書銘から、文永元年(1264)に仏師賢光によって造像されたことがわかっており、丑年と午年の秋に開帳されます。
寺の縁起では、伝教大師最澄が笠森寺(長南町)の本尊と同じ楠の霊木から彫り出したと伝わり、その由緒を描いた大絵馬が本堂内に残ります。

長栄寺の縁起を記した絵馬

本堂に飾られた大絵馬

明治20年に奉納された大絵馬には、『十一面観世音菩薩略縁起』(安永3年(1774)成立、文政6年(1823)書写)をもとに、伝教大師最澄の姿と本尊の由緒が描かれています。
縁起には、伝教大師が笠森の地で一木の楠から笠森観音と本像を彫出したもので、のちに本像を深く崇敬した池和田城主多賀某が「榎当」に一宇を建立安置した。池和田城落城後、一旦石川村に移り、さらに宿村小出弥兵衛地内に祀っていたものを、元禄年中、長栄寺僧侶運譽が一宇を増建して安置したと記されています。

木造十一面観音菩薩立像

像高158.8センチメートル、カヤ材の一木割矧造です。左耳中央と右耳後ろを通る線で前後に割矧ぎ、内刳りののち、後頭部を襟際で前後に割首します。胎内に墨書銘があり、文永元年(1264)夏に、仏師賢光が長谷寺の十一面観音像を模して、矢口村(現下矢田)の天気寺(現状未詳)に安置するために造像したことが記されています。
賢光は13世紀後半に活躍した地方仏師で、千葉市天福寺の「木造十一面観音像」や印西市多聞院の「木造毘沙門天及び両脇侍立像」など、印西市を中心に県内に8件の作例が確認されています。
平成28年3月4日に県指定文化財に指定された本像は秘仏で、丑年と午年の秋にのみご開帳されます。

長栄寺の木造十一面観音立像

木造十一面観音菩薩立像

木造十一面観音立像胎内墨書の赤外線写真

胎内墨書赤外線写真(撮影:明古堂)

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