人形(五所四反田)
人形(ひとがた)

出土地
四反田遺跡(したんだ)
遺跡所在地
五所(ごしょ)
遺構
不明
時代
平安時代
解説
薄板を、人の形に削りだしたのが人形(ヒトガタ)です。顔の部分に墨で目鼻を描いたものもあります。写真の例は杉(スギ)を使った板目で薄く割られ、現存する長さ141ミリメートル、厚さ1ミリメートル〜2ミリメートルで、手のひらサイズです。
日本古来の宗教観から、当時の人々には穢れ(ケガレ)という観念がありました。ケガレを浄め、災いから逃れるため、人形にケガレを移して祓ったと考えられています。現在でも神社やお寺でお祓いをしているのを見ることができ、日本の風習として残っています。この人形は10世紀頃の溝から発見されましたので、「流し雛」のようなお祭りがされた可能性があります。
出土した場所は市原条里制遺跡の一角で、今は五所小学校の体育館が建っています。一帯には水田が広がり、木製品が残りやすい環境と言えます。この上流にあたる市原地区でも、人形が2点発掘調査によって見つかっています。
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メール:bunkazai-center@city.ichihara.lg.jp
休所日:土曜日・日曜日・祝日
更新日:2022年04月18日