緑釉唾壺(上総国分僧寺跡)

更新日:2022年04月18日

緑釉唾壺(りょくゆうだこ)

丸い花瓶の様な形をしており、上部が欠けている薄緑色の壺の写真

出土地

上総国分僧寺(かずさこくぶんそうじ)

遺跡所在地

総社(そうじゃ)

時代

平安時代(9世紀)

解説

 唾を吐くため、口頸部をラッパ状に大きく開かせた小型の壺を唾壺と言います。ここに掲載したものは、口頸部のほとんどを欠いていますが、胴部の形や大きさ、また緑色の釉が部分的に残っているところから緑釉陶器の唾壺と思われます。
 本品は9世紀代のものと思われますが、緑釉陶器自体の出土が少ない中にあって、唾壺となるとその数はかなり限られたものとなります。当時一般に使われていた土師器や須恵器には唾壺がないことからすると、唾を吐くための器が必要とされていたか、疑問の残るところです。調度品の一つと考えた方がよいかもしれません。

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