孟地遺跡

更新日:2022年04月18日

奈良時代

孟地遺跡 もうじ

 養老川中流域西岸のやや奥まった台地、山倉ダムに張り出した、こどもの国にあたる場所です。一帯は山田橋表通遺跡・山田橋大山台遺跡で発見された古代から中世の大形道路跡の延長ラインにもあたります。
 1986年、山倉ダム護岸工事のさい、千葉県こどもの国職員が、水の引いた傾斜地から古代の瓦塔・瓦堂、須恵器・土師器坏などを採集しました。杯類は瓦塔・堂の傍らに入籠状に置かれていたとのことです(田所1998年)。
 1990年には千葉県文化財センターが遺跡の一部を発掘調査しています。結果、奈良時代の竪穴住居跡10軒、掘立柱建物跡1棟、溝跡、井戸跡が確認され、土器類や滑石製紡錘車、刀子、丸鞆(まるとも 銅製帯金具)などが出土しました。
 遺跡の性格についてはよくわかりませんが、ムラに置かれた小規模な寺の可能性もあります。瓦塔が発見された他の遺跡とよく比較、検討する必要がありそうです。

『千葉県文化財センター年報』No.16 1991年
『千葉県文化財センター年報』No.17 1992年
『千葉県の歴史』資料編 考古3 財団法人千葉県史料研究財団編 1998年

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