勝間龍性院瓦窯跡

更新日:2022年06月02日

奈良・平安時代

勝間龍性院瓦窯跡 かつまりゅうしょういんがようあと

勝間龍性院瓦窯跡の断面検出状況

勝間性院瓦窯跡の断面

勝間龍性院瓦窯跡は、龍性院境内の西側斜面にある、瓦を焼いた窯跡(かまあと)です。発掘調査は、斜面に露出した窯の断面を確認したのみですが、2基の半地下式登窯(のぼりがま)を発見しました。この窯の構造は、上総国分寺の瓦を焼いた神門(ごうど)瓦窯や千葉市南河原坂(みなみかわらさか)窯跡群と同様です。

出土した瓦は、丸瓦(まるがわら)と平瓦(ひらがわら)、熨斗瓦(のしがわら)のみで、軒瓦(のきがわら)は出土していません。しかし、平瓦の製作方法から窯の年代は、少なくとも国分寺創建(741年)以降と考えられます。

勝間龍性院瓦窯跡に隣接する、龍性院境内の遺跡は龍性院遺跡と呼ばれ、ここでも瓦が多く出土します。勝間龍性院瓦窯跡で焼いた瓦は、龍性院遺跡にあった建物に供給していたのでしょう。

 

参考文献

『ふるさと勝間村の歴史』2009佐野彪

『令和3年度 市原市内遺跡発掘調査報告』2022市原市教育委員会

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