伊勢型鍋・渥美産広口壺(片又木)
伊勢型鍋・渥美産広口壺(いせがたなべ・あつみさんひろぐちつぼ)

出土地
片又木遺跡(かたまたぎ)
遺跡所在地
不入斗(いりやまず)
遺構
不明
時代
12世紀末
解説
これらは鎌倉時代の寺院推定遺構群が広がる盛土整地の直下から出土しました。伊勢型鍋は出土地点を記録しておらず、調査区境の壁などから混入した可能性もありますが、渥美広口壷(写真手前)は確実に中世地業直前の旧表土上から検出されています。
伊勢型鍋は伊勢地方で作られ、運び込まれたもので、県内では君津市外箕輪遺跡など、東京湾岸に沿って数例認められます。人の動きに伴うもので、消費物資として流通したのではなさそうです。
渥美産広口壷は、頸部が「く」の字状に屈曲し、常滑編年の3型式に並行するものと思われます。しかし口縁の横帯はぬるく、口唇部内側に巡る溝も不明瞭であり、頸部立ち上がりも比較的直立に近いので、3型式でも古い様相を呈す遺物と言えそうです。
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更新日:2022年04月18日