常滑広口壺(姉崎宮山)
常滑広口壺(とこなめひろくちつぼ)

出土地
姉崎宮山遺跡(あねさきみややま)
遺跡所在地
姉崎(あねさき)
遺構
御社2号墳
時代
平安末期(12世紀)
解説
愛知県の常滑半島一帯で焼かれた釉薬を施さない陶器で、口径22.3センチメートル、最大径31.5センチメートル、高さ32.2センチメートルあります。
平安時代末期の12世紀後葉に流通したもので、学術的には常滑編年の3型式に分類されます。
遺跡は姉崎神社の境内と重なり、小規模円墳も分布しています。
昭和63年(1988年)、そのうちの1基である御社(ごしゃ)2号墳の墳丘が崩れ、そこから本品と渥美産壺・片口鉢・カワラケが発見されました。
蓋に転用した片口鉢の存在から、本品および渥美壺が埋納容器として使われたことは明かで、経を納めた可能性が高いと思われます。
古墳を経塚として再利用したのでしょう。
ただし経や経筒などは見つかっていません。
姉崎神社は文献史料から、中世にかなりの勢力を保持していたことがうかがえ、宮山遺跡の発掘調査でも、同時期のカワラケが出土しています。
同時期のカワラケについては次の関連リンク、「 菅原孝標の女の更級いちはら紀行 姉崎神社の路4」内の「宮山遺跡で発見されたカワラケ」をご覧ください。
関連リンク
この記事に関するお問い合わせ先
市原市埋蔵文化財調査センター
〒290-0011 千葉県市原市能満1489番地
電話:0436-41-9000
ファックス:0436-42-0133
メール:bunkazai-center@city.ichihara.lg.jp
休所日:土曜日・日曜日・祝日
更新日:2022年04月18日